「若いうちに海外に行くべき!」という意見を聞きますが、それは本当でしょうか。
私は新卒で入った会社を半年で辞めてフィンランドに来ました。
実際にしばらく暮らしてみて、私は「現状を大きく変えたいのなら海外に行くべき」だと感じました。
その理由を実体験をもとにお話していきます。
自己成長の機会になる
独り身で海外に来てみると、日々の買い物や人に物を尋ねることなど、当たり前のことがチャレンジになります。
初めてフィンランドのスーパーに来て、フィンランド語で量り売りのやり方を店のお兄さんに聞いた時はめちゃくちゃ緊張しました。
だからこそ学びの毎日で、日々反省と成長を繰り返します。
ここからは具体的にどのようなプロセスを経て自己成長に繋がるのかを、実体験をもとにお伝えします。
性格を客観視できる
フィンランドに来てみてフィンランド人たちと自分の性格の違いが明らかになりました。
どちらが良い悪いということはないですが、ストレートにものを言わないせいでコミュニケーションに齟齬が生まれて困ったことが何度かありました。
もちろん自分がハッキリ言わなかったのが原因ではあるのですが、この性格で日本では特に問題が起きていませんでした。
日本での当たり前は当たり前ではないんだと改めて痛感しました。
しかし、良い所もフィンランドに来て見つけることができました。
それは細かい所に気遣いができるところです。
若い時にはアイデンティティの形成の影響が強いので、このような自己発見の機会はとても貴重です。
全く違う文化圏にくると性格に関する発見が多いので、事前に国民性を調べてから海外に行くと面白いですよ。
環境を変えると自分ができることに気づける
私は全然仕事ができないタイプの人間でした。
それが理由の一つでフィンランドに来ることにしました。
フィンランドに来てみると、自分の中では当たり前だと思ってた日本食の料理の技術がめちゃくちゃ褒められました。
それに、マリオの顔のデコクッキーをフィンランドの子ども達と作る機会があり、一緒にやってると子どもウケがめちゃくちゃ良く、親御さんたちもとても喜んでいました。
「こんなの当たり前にできるよ」と思っていることが誰かにとっての特別なことになり得るのです。
海外に来て大きく環境を変えると、意外な自分の長所に気づくことができます。
若い時に色んな失敗ができる
過去の失敗って、後から振り返ってみると「意外と大したことなかったな。」と思えるものですよね。
それって、自分がその出来事の後に立ち直って前に進んだからそう感じるのだと思います。
その繰り返しで、自分にとって良い選択ができます。
私は大学生の頃に大学のクラブやインターンシップでリーダーを積極的にやっていました。
それが成長に繋がるし就活でも強みになると思っていたからです。
しかし蓋を開けると全然向いておらず、どれも散々な結果になりました。仕事も向いていると思っていた教育系に勤めたものも、体調を崩しこれも向いていないことが分かりました。
当時は「失敗ばかりだ…。」と惨めな思いをしましたが、今となると、30代や40代になって職場で「俺これ向いてないじゃん!でも今から転職ってキツイ…。」となるより全然マシだと思いました。
それに、それが分かったから今は「フィンランドに行く」という選択をしてフィンランドにいるので、早めに失敗をして早めにフィンランドに来ることができて良かったと心底感じています。
こちらの本では20代がなぜ大切なのかを研究論文を基に解説しています。動画もあります。
このように若い時間をどう過ごすかは今後の人生に大きく左右されます。
若いから何とかなるという勢いも大事ですが、ある程度の計画性を持って自分の将来の選択をすることが大切ですね。
文化を通して自分の理想の暮らしに気づける
日本の文化の良さに改めて気づける
日本のもの=良いものとして認識されているなと感じました。
例えば手工芸のお店に行くと、和紙や日本のレターセット、裁縫道具など色んな日本から輸入された道具があります。
その他にも日本食が人気で、日本の料理教室が開催されるとすぐ満員になるし、日本のパン等のポップアップがあればすぐに売り切れになります。
また、ポケモンやマリオ、ハローキティなど小さい子どもたちも皆知ってます。
何ならポケモンカードは男の子たちにとても人気です。
日本の文化って人を引き付ける力があるなと感じました。
日本にいた時の生活と客観的に比べることができる
⇧のように日本の文化の良さに気づけると同時に、客観的に海外の文化と比較して自分なりの文化に対する善し悪しが分かってきます。
私がフィンランドに来て考えたのは例えばこのようなことです。
- 「近くにコンビニあったの便利だったな。」
- 「百均で色鉛筆買えるのってすごかったんだな。」
- 「やっぱり16:00くらいに仕事終えられたら十分夜に休めて効率よくなるな。」
- 「近くに森や海があって人も多くないフィンランドは落ち着けるな。」
そこから自分が暮らしの中でどんなことを大事にしたいのかが、少しずつ明確になってきます。
こうして今後の働き方、暮らし方をより具体的にイメージすることができます。
今行けるなら行った方が良い理由
私は、「今行けるけど迷っている」という方に対しては「今行けるなら行った方が良い!」と強くオススメしています。
ここから理由をお伝えします。
若い時は失う物が少ない
若い時はまだ家庭を持っておらず、仕事でもあなたがいないと仕事が絶対回らない立場になっている、ということはあまり無いでしょう。
そんな時に貯金が少しになっても、現在は売り手市場なのでバイトに応募すればいいし、就職活動もアピール次第では上手くいきます。
しかし年齢を重ねると家庭や仕事でのポジションなど、簡単に責任を放棄することが難しくなってきます。
やり直しがきく若い時こそ、海外に行きたいのなら行くべきです。
コロナや円安、急に行けなくなるかもしれない
2020年にコロナが大蔓延して海外に行くのが難しくなり、ここ最近は超円安が進み海外に行きたくても行きづらい状況でした。
過去5年のユーロと円の為替相場をチェックしてみました。
この先も行きたい国があるのに「お金が貯まったら…。」「準備ができたら…。」と言っているといけなくなってしまうかもしれませんよ。
行きたい時がベストなタイミングです。
体力は20代をピークに段々落ちていく
安い夜行バスや寝台列車に乗ること、海外で毎日新しい町や自然の中を冒険すること、思い立って次の日にフライトのチケットを取って出発すること、若い時に出来ていたこんなことが体力が低下すると難しくなってきます。
全く新しい海外での環境では体力や気力が大切です。
かく言う私もフィンランドでの新しい生活で体調を崩したことが何度かあります…。
やはり海外での生活を楽しむ為にも体力がある若い時がベターです。
参考:「体力の新常識 | 体力低下の正体は「筋肉不足」【専門家監修】」
海外と日本、どちらが良いとかじゃない
フィンランドと日本を比較して、日本を下げるような人もいますがそんなのは見方次第です。
フィンランドでのアルコールに関する社会問題があるし鬱の割合も少なくありません。
それでも、フィンランドが良いか日本が良いか判断するには実際に来てみて、自分の目で確かめる他ありません。
色々知って、それでも好きであればフィンランドに住む方法をそこから考えれば良いし、日本の方が良いなと思えば帰ればいいだけです。
興味がある国があるなら行くべき
ということで私の「若いうちに海外に行くべきか?」という問についての答えを紹介しました。
参考になれば幸いです。
このブログではフィンランド語のフレーズや独学法、またフィンランドの文化について紹介しています。興味があれば是非ご覧ください。
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